【寄稿記事】長期留学×中東 クウェート留学

こんな人に読んで欲しい

  • いつか長期留学してみたい
  • 中東の人が持つ、日本のイメージに興味がある

パレスチナ問題、シリア内戦といったマクロな視点から語られることの多いMENA(中東、北アフリカ地域)を、現代美術やスタートアップなど、ミクロかつ多角的な視点から捉え発信していくことを目指したプロジェクト”Spark MENA” が始動しました。

実際に海外にいくことが困難となってしまった今、新しい視点から捉える中東を体験してもらうべく、連続講演会をオンラインにて開催することになりました。今回は、齋藤祐史さんを講師としてお招きし、中東の長期留学について「留学から未来へ繋がること 〜クウェート留学を通じて〜」をテーマにお話いただきました。

齋藤祐史さんは2015-2016年にかけてクウェート政府奨学金を取得し約1年間のクウェート留学を経験されました。現在はwebデザインの企業に務めながら、留学の経験を活かして個人でアラビア語の指導、クウェート留学サポート、中東との仲介、講演会など多岐に渡る活動をされています。

ここでは講演会でお話しいただいた内容の一部を紹介します。

クウェートの日常を覗く

クウェートと聞いてもあまりイメージが掴めない人も多いのではないでしょうか。クウェートはペルシャ湾に面している小さな国です。国土の大半は砂漠地帯ですが都市部はかなり発展していて車社会となっています。

石油が出る中東といえば、石油王を思い浮かべますが、実はクウェートには石油王はいません。クウェートでは石油は国有化されており政府がオイルマネーを管理しています。そのためクウェート人の約9割は公務員なのです。

オイルマネーの恩恵を受け裕福な家庭が多いクウェートではこのような豪邸が立ち並んでいます。一軒あたり約3.5億円相当だとか…。

またクウェートを知るうえで欠かせないのがクウェート侵攻。1990年のクウェート侵攻から湾岸戦争に発展した歴史があり、これらの終結を記念する2月25日、2月26日はクウェート建国記念日、解放記念日として国民の大切な祝日となっています。

現在も残るクウェート侵攻跡がクウェート侵攻の悲劇を物語っています。

日本との繋がり

遠く離れたクウェートと日本。どのような繋がりがあるのでしょうか。まず、年中乾燥していて季節の感覚のないクウェートの人々にとって日本の四季や自然はかなりに魅力に感じるそうです。さらにアニメなどの日本文化もクウェートではかなり人気で、中にはかなり熱狂的なファンもいるようです。

さらに両国は国家規模でも深い関わりがあります。日本はクウェート侵攻時に多国籍軍への協力などで一兆円を超える拠出をした他、湾岸戦争後の機雷除去も支援するなどこれまでクウェートにかなりの援助をしています。逆にクウェートは東日本大震災の際に復興支援として国としては最大規模である約400億円相当の原油を日本に提供した他、福島県の水族館「アクアマリンふくしま」に300万ドルを寄付したこともあるなど、意外な繋がりがあります。

クウェート留学から未来へ

齋藤さんの経験されたクウェート政府奨学金留学に日本からは毎年5人が参加しています。参加者は応募から選考期間を経て約1年間クウェートに留学します。アラビア語、イスラーム教、クウェート文化、歴史など多岐に渡る内容の学習に加え、世界28か国(齋藤さんが参加された時)から集まる各国留学生との交流がこの留学の大きな魅力だと言えるでしょう。文化の異なる各国留学生と死刑制度の賛否やイスラーム国の問題(2015年当時)、政治システムについて議論しあうことは新たな気づきのきっかけとなります。

「海外留学しなくても勉強できる。」これはタレントや実業家として有名な堀江貴文さんの言葉です。齋藤さんは、海外留学を時代遅れだとする堀江さんのこの言葉を引用した上で、アラビア語学習に関しては留学しなくても勉強できる、と賛同しました。一方で、留学を通して学ぶべきこととして現地の肌感覚や経験価値、現地の人の考え方や価値観をあげ、人によって見え方が変わるためこれらは実際現地に行って自分の目で確かめる必要があると言います。

また齋藤さんは留学の経験が自分に与えた影響として、得られた発見と将来への影響という二つの観点からお話しされました。前者に関しては、自分が日本的な価値観を持っているのか、または現地の価値観にかなり近いのかという自身についての発見に加え、女性問題や格差社会といった現地での課題の発見も得られたと言います。後者に関しては留学の経験が就活に役立ったことはもちろん、直接進路選択に影響することもあるそうです。

齋藤さんは留学経験で発見した情報不足という課題を現在の活動につなげています。まず、クウェート留学についてまとまって得られる情報量の少なさから留学情報をまとめたサイトを、アラビア語の独学に苦労した経験からわかりやすいアラビア語学習サイトを、さらにクウェート留学を経験した人から中東の求人について問合せを多く受けたことから、中東の求人サイトを作り、現在これらを運営されています。

齋藤さんの運営されているサイトはこちらから。

よしくんマディーナ
https://yoshikunmedina.com/

よしくんマドラサ
https://yoshikunmadrasa.com/

アラブワーカードットコム
https://arabworker.com/

齋藤さんは現在アラビア語のオンラインレッスンも開講されているのでアラビア語を勉強したい人は「よしくんマドラサ」よりお問い合わせしてみてください!

 

ライター紹介:ゆき
東京大学文科一類1年。3年間エジプトに住んでいた経験から中東地域に興味を持ち、今は特に中東の技術革新に関心がある。旅行と食べ物巡りが好き。中東料理を食べたい!

Related Post

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA